京都の旅は、嵯峨野の竹林を巡った後、最後に楽美術館へ
楽美術館では、毎月第一土曜、日曜に手に触れる楽茶碗鑑賞会が開かれています。楽美術館に隣接する茶室において、床、花入、風炉、釜、水指、茶器、茶杓の一通りを真近に見て、触れることができます。にじり口から、薄暗い茶室に入る。
茶の湯を心得ている方にはうれし品の数々のようですが、私にはとんと?。
床 「古今無」 三千家家元合筆 とか 学芸員さんの品々の由来の解説を聞いた後、楽茶碗にじっくり触れて・・・
写真上右:九代 吉左衛門・了入作 家祖年忌赤楽茶碗 猩々
写真下左:十代 吉左衛門・旦入作 家祖年忌黒楽茶碗
写真下右:十二代 吉左衛門・弘入作 家祖年忌赤楽茶碗
それぞれの茶碗は、長次郎の200年忌、250年忌、300年忌にあたり、追善のために作られたと伝えられているそうです。伝えられているというのは、楽家には、そうした「記録」が全くないのだそうで、作品の製作においてもだれが何年に何個作ったとかわからないんだそうです。
茶碗の作り方、釉薬の調合など、代々伝えられる秘伝書を残すことも無く、代々の吉左衛門さんは自ら「作り」を勉強したそうです。
楽家は、代々続いていますが、代々が、開祖ということになるのかも知れません。
伝統に固執していたらこんなに続いていなかったかもしれないのかも。