1月26日(土)に東京国立近代美術館講堂で
東洋陶磁学会 2007年(平成19年)度 研究会が開催された。学会とは素人の私には場違いかもしれないが、面白い話を聞かせてもらえるだろうことから、今年度から会員の末席に名を連ねさせていただいている。
さて、今回の研究会では、ニコル・ルマニエール女史による「美術はアートではなくクラフトは工芸ではない」と題した講演がなされた。英国と日本との工芸に対する意識の違い(文化の違い)が紹介されたが、要するに「伝統工芸」を「Traditional craft」と訳したのでは西洋においていわゆる日本の伝統工芸を正しく連想しないということらしい。Traditional=昔のまま変わりなく続いているもの、craft=趣味的な製作で手芸的なもの というニュアンスだそうだからなるほど違う。では、日本における陶芸をはじめとする伝統工芸なるものを世界に紹介する際になんと言ったら正しく伝わるのか。大英博物館で開催され日本伝統工芸展では"Crafting Beauty in Modern Japan' Exhibituion と紹介されたそうだが、Craft と Crafting には大きな違いがあるようで、なんだかわかるようなわからないような・・・
こうしてみると、工芸としての陶芸の製作も難しいが、鑑賞するのもまた難しい問題があるようだ。
まあ、肩の力を抜いてこれからも参加させていただこうと思う。